『小倉悠司のゼロから始める数学Ⅰ・A』の内容と利用法

数学参考書

『小倉悠司のゼロから始める数学Ⅰ・A』は初学者や独学者、数学が苦手な人向けに、数学Ⅰ・Aの内容を基礎から丁寧に解説している講義形式の参考書です。

本編だけで約700ページ、別冊解答もあわせると約800ページとなかなかのボリュームですが、解説は丁寧ですし、省略されがちな途中式などもしっかりと書かれています。通読せずに拾い読みしたり、苦手箇所の確認や基礎固めに使ったりしてもよいでしょう。

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内容

講義形式の参考書ということで、読者に語りかけるような文体で書かれています。このタイプの参考書として有名な『マセマ』や『坂田アキラ』シリーズほどクセは強くないように感じました。文体や言葉遣いなどの好みは人それぞれですから、実際に書店などで読んでどれにするか決めるとよいかもしれません。

各節は、その節で学ぶ内容を簡単にまとめた「この節の目標」、学習を円滑に進めるための予備知識を紹介する「イントロダクション」、内容について詳しく説明した「ゼロから解説」、発展的な内容を扱う「ちょいムズ」、そして「まとめ」や「練習問題」から構成されています。解説に重点を置いているため、練習問題は少なめです。演習量は他の問題集などで補う必要があります。

「ゼロから解説」では他の問題集や参考書などでは省略されがちな途中式もしっかりと書かれているだけでなく、公式の証明も載っているので、数学が苦手な人でも安心して読み進めることができます。語句の説明も丁寧にしてあるので、忘れてしまったときは面倒くさがらずに確認するように習慣付けておくといいでしょう。

必要に応じて中学数学の内容から説明し直しているところもあるため、人によっては回りくどく(冗長に)感じられる部分があるかもしれません。これは解説が丁寧な参考書を読む場合に共通して起こる現象ですから、そう感じた人は真面目にすべてを読むのではなく、適度に飛ばしながら読むとよいと思います。

数学Ⅰ・Aは高校数学の土台になる分野です。この部分の理解が疎かなままだと、数学Ⅱ・B以降の学習が上手く進みません。数学Ⅰ・Aの内容をある程度理解できた人は、既に学習した内容が、その後も形を変えて繰り返し登場することに気付くはずです。土台や基礎であることは、簡単であることとイコールではありません。大学入試でも他の分野との融合問題がよく出題されますので、早い段階できちんと基礎固めをしておきましょう。

ぜひ数学Ⅱ・B版も出して欲しいところですが、数学Ⅰ・Aでこのボリュームだと、数学Ⅱ・B版は鈍器レベルの分厚さになるかもしれません。

取り組む時期

数学Ⅰ・Aを初めて学習するとき、あるいは学び直すときに取り組むとよいでしょう。数学に苦手意識がある人は、学校の授業と並行して利用してもよいかもしれません。

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