予習の意味と重要性について

勉強法

授業をしていると生徒さんから「予習と復習のどちらが大切ですか?」という質問をよく受けます。端的に言えば「両方大切です」という答えになりますが、それではあまりに言葉足らずで、質問した生徒さんも到底納得できないでしょう。

しかし、この質問にきちんと答えるためには予習と復習の役割の違いについて認識する必要があります。その違いについて理解せずに、この質問に何らかの答えを与えることはできません。そこで、今回は予習とは何かということについて、予習と復習の違いを明らかにしながら考えてみることにしましょう。

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予習とは

予習とはその授業がどんな内容のものか整理整頓し、予備知識を仕入れるための作業です。これがあるかないかで、実際の授業における理解度がだいぶ変わってきます。あくまで大体の流れが掴めればいいので、教科書やプリントを5分くらいざっと見るだけでも大丈夫です。予習段階でしっかり理解しようと思う必要はありません。そう思えば、気楽に取り組めるのではないでしょうか。

予習せずに授業に臨むのは、目的地にたどり着くための道や交通手段を全く調べず、行き当たりばったりの旅に出るようなものです。気ままな一人旅であればそれでもいいのでしょうが、受験などの目標達成のために行う勉強という旅の場合はちょっと話が変わってきます。旅においては、旅そのものを楽しむことが目的なのに対して、勉強はあくまで手段であって、目的そのものではないからです。手段であるからには最大限効率化されるべきだと言えるでしょう。効率化することで、勉強以外に自分がやりたいことも楽しみながら、勉強に取り組むことができます。

また、入試についても考えてみましょう。中学入試であれ、高校入試であれ、大学入試であれ、何であれ入試を受ける際に過去問をまったく見ないという人はまずいないと思います。過去問は志望校の入試に関する情報が詰まった宝の山だからです。過去問は過去に出された問題であって、それが本番で出されるわけではありません。しかし、出題形式が突然すべて変わるということは基本的にありませんし、ある種の出題傾向は存在しています。それらを知らずしていきなり受験に挑むのは、一か八かの賭けをするようなものです。

入試となったら誰もがきちんと準備をするのに、なぜ日々の授業となるとそれができないのでしょうか。毎日あることだから、つい意識が疎かになってしまうのかもしれません。しかし、結局のところ合否を分けるのは当たり前のことの積み重ねです。日々の授業に予習をして臨むことは、先々の目標を達成するための準備をしているのだと考えるといいかもしれません。

予習と復習の違い

それに対して、復習は授業で理解しきれなかった部分を埋めたり、理解を深めたり、学習内容を定着させたりするために必要な作業です。勉強の本質は復習にあります。復習なくして理解や定着はないと言っても過言ではないでしょう。

復習するにあたって、授業で理解できた部分が多ければ多いほど、1回あたりの復習にかかる時間が減り復習回数を増やすことができるため、学習効率が上がることは言うまでもありません。その授業の理解を助けるのが予習というわけです。だんだんとその仕組みが見えてきたのではないでしょうか。

予習と復習はいわば勉強という車の両輪をなすものです。この2つが組み合わさることで、最大限の学習効果を発揮することができるようになります。そうは言っても「忙しくて予習か復習のどちらかしかできません」という人もいるでしょう。そういうときは、復習を重視することをおすすめしています。

復習して学習内容を定着させる作業がなければ、いくら授業を受けても何の意味もないからです。しかし、これはあくまで「予習か復習か」の2択を行わなければならない究極の状況に陥った場合のことであって、予習がいらないということではありません。ここまで読んでくださった方にはもうお分かりかと思います。

予習をするとわかること

予習をある程度してから授業に臨むと、教師の言っていることは基本的に教科書や本に書いてあることと同じだという、至極当たり前の事実に気がつきます。教師の役割は(かつては自分も生徒として学んだ)内容を噛み砕き、自分なりの方法で生徒にわかりやすく解説することにあるということです。

予習をしておけば、大体どんな内容を扱うのか既に予想がついていますので、この解説部分に意識を集中させることができるようになります。そうすると、教師が伝えようとしている重要なポイントがどこにあるのか気づくことができるでしょう。それこそがその学習内容における要点であり、それさえ掴めれば後はどうとでもなります(ちょっと言い過ぎかもしれません)。

また、予習をすることはただ受け身で授業を受けるのではなく、自分から能動的・積極的に授業に参加することでもあります。主体的な学びこそがこれからの時代に必要とされている学びのあり方です。まずは気楽な気持ちで、授業前の5分で教科書などをざっと眺める、というようなことから予習を始めてみてはいかがでしょうか。

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