『イチから鍛える英語長文700』はMARCH～難関大学志望者向けの英語長文問題集です。MARCH以上の大学を受験しようと考えている人は高3の夏前までに問題に取り組むといいでしょう。設問レベルが2段階に分かれており，レベル2として要約問題があるので，長文の内容を素早く的確に把握するための練習にも使えます。
1度解いたら終わりではなく，徹底的な反復学習を前提に作られた問題集です。
内容
大学入試の過去問からなる14の英文問題で構成されています。各英文の語数は700前後です。問題が終わった後に解答・解説，読み下し訳，構文解説があります。英文は主にMARCHレベルの過去問から採用されていますが，自治医科大や慶應の問題も見られます。
『500』ではレベル2の問題として，穴埋めで要約文を完成させるというものがありましたが，『700』ではより本格的に，要約文自体を作るという設問になっています。語数の増加に伴い，内容把握が難しくなる人にとっては良い練習になるでしょう。
問題の解説は丁寧に書いてあり，解答の根拠や他の選択肢の語句の意味などが分からなくなるようなことはありません。構文解説はそこまで詳しいものではありませんが，文法や解釈を勉強するための問題集ではありませんから，これだけあれば十分です。
読み下し訳では英文がチャンク毎に訳されていて，英文のすぐ下に日本語訳が書いてあります。実際に長い英文を読むときは左→右へと一方通行で読む必要があり，その読み方を知りたいという人にとっては大いに役立つはずです。
近年の大学入試英語における文章量（語数）増加の傾向を考えると，このシリーズだけで難関大の長文対策をするのはちょっと難しいかもしれません。『700』まで終えてから，『やっておきたい英語長文1000』や『出る!出た!英語長文18選上級編』などに取り組むといいでしょう。ただ，これらの問題集はCDなどの音源がないので，その点については注意が必要です。
問題を解いた後は付属のCDと別冊の音読用トレーニングブックを活用し，徹底的に音読をして復習しましょう。
取り組む時期
難関大志望者はできれば高3の7～8月までには終えましょう。復習しながら一冊仕上げるまでの期間の目安は1か月～1か月半程度です。
