【大学入試】令和2年度(2020年度)「安全志向」から考える私立大学入試動向予測

過去問大学入試

いよいよ,令和2年度(2020年度)の大学入試が本格的に始まる2月まで残りわずかとなりました。

近年,私立大学入試の難化が進行しており,今年はさらにその状況が加速しそうです。
その背景にあるのは,受験生たちの「(超)安全志向」の強まりだといえます。
中には東大に受かる実力があるにもかかわらず,「中堅私立大学に合格できればそれでいい」という受験生も少なくありません。
この記事では今年の私立大学入試の動向について,受験生の「安全志向」を中心に考えていきたいと思います。

なお,河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」では1月15日,令和2年度(2020年度)入試情報に私立大学 出願状況リンク集の掲載を開始しました。今後も出願状況が確認できた大学のデータが順次追加されていくはずですので,気になる方は自分が出願している大学の状況を確認しておきましょう。

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なぜ「安全志向」に傾くのか

入学定員の厳格化

第一の要因として,文部科学省が進める「入学定員管理の厳格化」が挙げられます。

大規模私立大学の入学定員超過率は、2018年にそれまでの1.2倍以内から1.1倍以内に引き下げられました。
その必然的な結果として,各大学では合格者が減少し,早慶を中心に倍率が上がり,難化が進行してきています。
昨年(2019年)はその傾向がより顕著になり,模試でA判定をとっていた大学にも全く受からないというケースが続出したようです。
そうした状況を受け,これまで早慶を受けていた上位層が,いわゆる「すべり止め」として受ける大学を増やしつつあります。
簡単にいえば,「早慶」を受けていた層が「MARCH」に「MARCH」を受けていた層が「日東駒専」に流れるようになるわけです。
結果として,元々それらの大学を目指していた受験生たちは,難化のあおりを受けてしまうということになります。

浪人しても早慶に入れる保証がないのであれば,確実に受かる大学に入学したい」,と考える受験生が増えるのも無理はありません。
特に,現役生の中には「自分だけ浪人したら恥ずかしい」と感じる人が少なからずいるので,そうしたマインドが余計に安全志向に拍車をかけているのでしょう。

大学入試制度改革

第二の要因として,文科省が進めている大学入試制度改革が挙げられます。
今年で最後となったセンター試験の代わりに,来年度,すなわち令和3年度(2021年度)入試からは大学入学共通テストが導入される予定です。
共通テストに関する混乱については,英語の民間試験活用や国語・数学の記述式問題の延期が大きなニュースとなったことで,ご存知の方も多いかと思います。
混乱のあおりをうけたこともあってか,共通テストに関する詳細はいまだ明らかになっておらず,多くの受験生にとって不安材料でしかないのは間違いありません。

現役・浪人の関係なくすべての受験生に対して,ここでもしものことがあると,来年はどうなるかもわからないテストの準備をする羽目になる,という意識が強く働いていることは想像に難くないでしょう。

安全志向の結果どうなるか

今後しばらくは安全志向の高まりが解消される見通しは立っていません
したがって,今年も私大入試は難化し,難関私大を避け,中堅私大を志願する受験生の増加が予想されます。
これまでは安全圏だと思われていた大学も難化し,もはや安全圏とはいえなくなる可能性も大いにあるでしょう。
ただこうした傾向は,自分の実力よりも上の大学への出願を諦める人が多くなるということも意味しますから,ギリギリのラインの受験生にとって一発逆転を狙うチャンスがないとも言い切れません。
いずれにしても,受験生は「すべり止め」だからとか,「自分の成績からすれば安全圏」だからといって油断することなく,志望校に向けての準備を進める必要がありそうです。

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